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OYAJIファッション

万年筆のインク


学生時代からずっと万年筆を使っていますし、使う量が半端ではなかったので、インクは吸引式にしています。要はカートリッジなんかじゃ足らないというわけで。

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この関係もあって、他の万年筆ブランドに浮気した時も、吸入式のスポイトを使っていましたが、結局ペン先の柔らかさや書き味の好みもあってペリカンにしたのも、ペリカンはそもそも吸引式であるというのが大きいです。

インクはにじみが嫌いなので、にじみの少ないパーカーのSOLV-X入りQuinkのブルーブラックと決めていました。でも、最近は万年筆ブームで色んな種類が出てきており、ペリカンのブルーブラックを使っています。

でも、最近の日本のインクの多彩さには圧倒されるところもあり、アマゾンで見かけたパイロット製の色彩雫(iroshizuku)スリーズの「紺碧」というのを買ってみました。アメリカのアマゾンで普通にポチったんですが、なんとパッケージは日本から到着(^_^;)

色は明るい、ぐっとシャープな青で、まさしく「紺碧」ですが、同じシリーズの「深海」と同違うのか?という感じです。まあ名前で買ってるところはありますな()

にじみも少なく、カジュアルとフォーマルのギリギリ境界線的な色が気に入ってます。どうでもいいことではありますが、インク瓶のデザインが秀逸ですね。

Copyright BigKat2018

手帳アナログ愛:文庫サイズのカバー

大体3年に一回くらいは、手帳カバーを換えなくてはならなくなるんですが、最近困っているのは「A6(文庫)サイズの手帳カバーが少ない」ということです。

自分のシステムは基本的にA6にしています。

というのも、スケジュールは仕事の関係で完全に電子化(PCOutlookiPhoneで同期)してしまっているので、日程表は必要ありません。

なので、本当に日記の部分だけということになりますが、絵を入れる必要があるので、文庫サイズがちょうどいいというわけです。

最近はA5サイズの仕事用のノートが流行ってきたので、A5サイズの手帳カバーは結構あるんですが、A6がありません。文庫サイズならば文庫本のカバーで良いのでは?という意見もあるんですが、残念ながらブックカバーは本の厚みに合わせるため、片方がフリーになっているものが殆どで、手帳用には難しいのです。

帰国のサイン東急ハンズやLOFT等数店当たってみましたが、どこにもちゃんとしたカバーは置いていないという情けない状態です。

↓ちょっとマットな仕上げの方が、キズが目立たなくていいです。軽い!

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確かに、「ほぼ日手帳」は馬鹿売れしているようですから、これもA6サイズなんですが、ほぼ日の革製カバーは入手が難しい上に「高い」という特徴があります。カバーだけに1万円以上掛けるというのはよほど気に入ったものがない限り無いよなー、ということになります。

そもそも海外駐在をしていると、高品質の文房具を買うのがなかなか難しい場合が多いです。インドだとどういわけかFilofaxが安いんですが、通常の品は安かろう&悪かろう。アメリカのような先進国でも、文房具に対するテイストはかなり違いますし、何よりヤード・ポンド法の国で、紙のサイズもレターサイズとかだとA6などという規格はお目にかかることは出来ません。

ところが、捨てる神あれば拾う神あり()

アメリカに戻るため、成田空港の第一ビルにあるとある文房具店(Smith:デルフォニックスの店舗)で、ちょうどいい革製のノートカバーを見つけました。色も数種類あり、これまたちょうどいいこげ茶色を選ぶことに。店を差配している女性チームもなかなかいい感じですね(オヤジ的感想…ですが)。

手帳は余りゴツすぎない方がいい、というふうに思っているので、この軽めの革カバーはありがたい。

↓インテリアはシンプルですが、要所を押さえてくれている感じ。

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内装もシンプルで、調節可能なペンホルダーと、見返し部分に名刺サイズの紙とかカードの挟めるスリットがあるだけです。ペンホルダーは、万年筆を使う人間には小さすぎる場合が多いんですが、これは調整できるので、愛用のペリカン/スーベレーン800がきっちり収まります。

最近の構成は、リヒトラブのツイストリングノートのA6サイズを主体にしています。これは、PCでのアウトプットなんかも増えてきたので、パンチを買って、綴じ込めるようにしたというわけです。ツイストリングノートだと、リングも角丸のプラスチックリングで、手を載せて書いても違和感が少ないので気に入っています。用紙の罫線パターンは無地でもいいんですが、絵が書きやすいので方眼にしています。

あとは、切り離せるメモも必要なので、これは「ほぼ日手帳」の薄いミニノートを使っています。

最後に入れるのは家族の写真を持ち歩くための、これまたほぼ日手帳のプラスティック製の写真ホルダー。これさえあればどこに居ても家庭円満は確保、というわけです(^_^;)

時々やってくる手帳更新の機会ですが、手帳カバーや中身を新調するのは気分が改まっていいものです。さてさて、この手帳カバー君では、自分はどういう事を書く、あるいは描くことになるんでしょうかね。

↓見た目より収納力があるし、何より万年筆ホルダーがきちんとしているので、趣味の「飛行機の座席スケッチ」も進みますな〜(^_^;)。

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Copyright BigKat 2018

シャツジャケット ホーチミンのテーラー

アメリカから帰ってから、背広のオーダーは友達に紹介してもらったバンコクのDINOに発注していたが、ホーチミンに住むようになったので、地元のテーラーを物色していた。
そもそもこの国ではタイ以上に手間賃が恐ろしく安いので、手間のかかる紳士服なんかも安くは仕上がるだろうが、問題は質。安けりゃいいなら日本だって安い背広はいっぱいある。
要するに「良い生地使って、自分の思い通りに丁寧に作って安い」というのが重要だ。それに何より職人の腕が良くないと、なんだかダサダサなデザインにされても困る。
ホーチミン、特に1区には女性用のオーダーを受ける店は沢山あるが、紳士用の洋品店も探せば結構ある。男女両方ともオーダーを受ける店もあるが、ここはやっぱり紳士服専門店でないと。

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というわけで、以前リン・シルクという洋品店でシャツをオーダーしたことを書いたけど、ホーチミンで唯一ウェブサイトを持っているカオミンCao Minhという店に行ってみた。最近1区の中心部、マクティーボイ通りに小さな店舗を開いたので、ひとまずはお試し発注で、シャツとパンツをオーダーしてみた。店では英語になるが、いつものデザイン画を持ち込んで、メガネをかけたホーチミン主席風の店主の前で、丸顔の英語を喋れるお姉さんに説明。すると非常に細かいところまで聞いてきて反応よし。お試しなので、台湾製の安い生地を選んだら、シャツ2枚とパンツ1本で7千円くらい。最初値段が間違っているのかと思ったが工賃が安いので、生地が安いとこうなるわけだ。
結果はなかなかで、とにかく丁寧。
シャツは袖の内側の縫い目の処理を見ると仕事の丁寧さはわかるが、ここはこれまで見たことのない袋縫い。パンツもウェスト周りは結構ガッチガチに構築的であり、右サイドの内側に頼みもしないのに隠しポケットがついている。ポケットの処理も玉縁、っていうんですかね、手の込んだ作り。

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というわけで本題だが、以前バンコクのDINOで頼んでみてちょっと難しかった、裏地なしのジャケットを作ってもらおうと依頼してみた。DINOはスタンダードなスタイルは得意だけど、肩パッドなしとか一重とかのジャケットはちょっと苦手みたいだったので。
今回はデザイン画に加えて、ウェブで拾った裏地なしの内装の見本も付けて発注してみた。
店の丸顔お姉ちゃんは「えーこんなん作ったことないですぅ」という感じだったが、悠然とメガネの主席は僕のデザイン画を見て「大丈夫だよ」と軽く答えていた。生地はウールではなく、コットンのシャツ用生地。今回はちょっと張り込んで台湾製からイタリア製に変更。
ちょっと特殊加工の袖口とか、iPod用の襟裏ポケットとかの説明をして、採寸はこないだのシャツでやったからなし。その代わり「旧正月明けたら仮縫いに来てね」とのこと。ほほ~仮縫いなんて久しぶり。んでお代の半分(といってもこれまた意外に安いわけだが)をデポジっておしまい。

仮縫いの1週間後、ということで今週ピックアップしたんだけど、なかなかの仕上がりですな。
肩パッドと前身頃の芯地は最低限だが入れないと困るみたいで入ってます。ライトブルーのシャツ地に空色のパイピング。本切羽の袖口やポケットも指定通りに仕上がっている。

ちょっと気になったのはラペルの幅で、これまで慣れていた9cmから8cmになりちょい細身。とはいえ、こういう軽快感を出すジャケットではその方が印象が重たくならないことがわかり、これはまたこれで気に入った。

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↑これが問題の内装。裏地なしのスカスカ構造。ホーチミンではこうじゃなくちゃいけません。

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↑内装の拡大。ポケット周りの処理がわかりますかな?テーラーのタグにCaoMinh。反対側には生地ブランドのModa Venturiのタグが付いてます。

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↑本切羽の袖口。ボタン1個外してみた。

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↑メインポケットのフラップ裏の処理。真面目にやってます。

というわけで、ちょっと改まった場所にも行ける半ON、半OFFジャケットということで。

Copyright/BigKat2010

ホーチミンお買いもの その2

言い値で思い出したが、こないだ*lerksの革のUチップのスリップオンを50ドルで買ったという話をしたが、こない某邦銀が現地で提携している現地銀行に口座を作りに行ったとき、その前の通りがLe Thi Hong Gam通りと言って、靴屋街になっているのを見つけた。

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靴屋と言ってもいわゆる靴屋というより、家の前の歩道にずらっと靴を並べて売ってるというわけ。なんだか中古の再生品みたいなおもむきのものまで並んでいる。全体の雰囲気としては和歌山の御園商店街の靴屋を彷彿とさせるところがある(^_^;)。
で、店先に張ったテントで雨を避けながら見ていると、きれいとは言えない周囲の状況ながらも、結構な種類の製品をきちんと並べて売っているところがあり、そこのお姉さんに「これいくら?」と聞いてみると「45万ドン」という。品物はこれまた*ラークスの黒のモカシン…というかドライビングシューズで、カジュアルだがビジネスにもなんとかOKみたいなタイプ。45万ドン…25ドル。よく見ると中敷きにはMade in Italyの文字が。うーん、さすがにそれは無理があるだろう。メコンデルタあたりにI Tah Lyとかいう村があるに違いない。とはいえ、作りが気に入ったので念のため値切ると2ドルだけ。まあこんなもんか。

*ディダスとか*イキなんかのスポーツシューズは一杯出回っているが、革靴ブランドは*ラークス多いね。で、同じような品物でその価格レベルは以下の通り。
①観光客用市場内・デパート100-120ドル(日本と同じ)
②ちょっと外れた店55-60ドル
③レティホンガム通り25ドル
…っていう感じかな。レティホンガムには流石に新しいモデルはないけど、価格差は4~5倍と言ったところ。ちなみに、一番有名なベンタイン市場とレティホンガムは直線距離で300mくらいしか離れてない。

ちなみに図のモカシンはベンタイン市場近くのレタントン通り沿いのスポーツショップで買ったもの。ラバーソールで広幅で足入れはすごくいい。50ドル。

Copyright BigKat2009

サザンメイドスーツ

 もう何年にもなるが、アメリカから帰った翌年、バンコクへの出張の機会に、バンダービルド大学の友達にテイラーを紹介してもらった。

 タイ航空の機内誌とかに良くテイラーの広告が出ているが、バンコクのスクムヴィット通りには南国ではあまり着るとは思えないスーツの店がたくさんある。バンコクの友達と仕事中に会ってもスーツなんて着ているのを見たことがないが、それでも少ない地元の需要と、それに海外からのオーダーを取って商売が成り立っているらしい。バンコクにはヨーロッパからも観光客がやってくるし、アメリカに注文取りに行く受注会なんかの案内も広告されているので、そういうところで沢山注文を集めてくるらしい。

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 プリペイド非接触式カードになって結構便利なスカイトレインを乗り降りしながらスクムヴィット通りを歩くと、そういうテイラーがあちこちにあり、スーツ2着とジャケット+ワイシャツ3枚にネクタイまで付けて$500!(ホンマか?)とか看板に書いてある店が多い。そんでもって店はターバンを巻いたシーク教徒のオヤジのやっているインド系の店と、それからタイ経済にしっかり食い込んでいる華僑系の店に分かれるように思う。

 不肖BigKatの友達はアメリカに私費留学するとんでもないお金持ちが多く、ほとんどは華僑系のヒトビトである。従って紹介された店も華僑系のオーナーがやっている、そこそこの高級店になる。その店は友人によれば「ボクはスーツじゃなくてシャツを作る店だけどね」とのことだが、スクムヴィット通りに面した店の中には各国の生地が山積みとなっており、店の奥には生地の裁断に使う台、それに国王陛下の写真と小さな祭壇が神棚のように祭ってある。

 その店は2代目の若旦那の店で、店主はNoiさんという。お父さんの店も遠からぬところにあるが、息子が独立して店を構えているということだ。年のころはBigKatと同じくらいと思うが、長身でなかなかハンサムな在泰華僑だ。

 スクムヴィット通りといえば、日本人駐在員の住居の多い高級住宅街に連なる通りだから、Noiさんの店にも日本人の注文が入っており、良く納品前のジャケットとかが吊るしてある。

 最初に作ったのはイタリア製の生地の紺ストライプのダブルのスーツだったが、短期の出張ということもあり採寸から一昼夜で納品というスピード仕上げでやってもらった。この時はどういう腕だか分からないので非常にオーソドックスなデザインでやってもらったのだが仕上げは丁寧で、現在6年たってもしっかりして、今なお現役で使えるものになった。だからというわけだが、その後スーツの発注は全てこのNoiさんの店にするようになった。

 細かいことを言えば日本のテイラーに頼んだほうが何かと行き届いた気はするが、Noiさんのところの職人はなかなかまじめに仕事をするし、どんな生地でも日本に比べれば破格の値段である。日本だったら1着10万円以上するだろう仕様であっても半額以下で仕上がる。生地も特定ブランドにこだわるなら選択肢は狭まるが、紺や黒のピンストライプの生地とかいうオーソドックスなものなら20種類以上あるし、「こんな感じ」と言えば大体は揃う。特にイタリアとイギリスの生地が多く、ミルの名前は聞いたことがないけれども、一応ヘムにはSuper120sとか150sとかカシミア混なんて金刺繍のある生地が均一価格なのだ。まあ、1日の最低賃金がバンコクでも200バーツ(500~600円)だから労賃コストが安いからなあ。

 それから、日本のテイラーだとすぐ追加料金を取りたがる「本切羽」とか特殊ポケットとかも追加料金は一切かからないのがありがたいところ。何よりまじめに採寸してジャストフィットにしてくれるNoiさんの技量がすばらしい。

 もちろんいくつかのディスアドヴァンテージはある。

 最初のスーツはかっちりしてていい感じだったんだが、バンコクではラッシュの電車通勤なんて状況は想定していないので、スーツのジャケットを着たまま腕を高く上げて維持するなんてことは考えていない。快適にするにはアームホールをちょっと大きめにするということだろうが、それでは東京のサラリーマンは困るのである。これはNoiさんに言ったら次のジャケットからはきっちり改善されていた。

 それと、価格帯が価格帯だからということなのか、それともタイの国情の関係なのか、身頃には接着芯が使われており、薄手の生地では剥離する=身頃にシワ発生というトラブルが2件発生した。厚手の生地では起こっていないが、薄めで硬い感じのする生地で続いたので、流石にクレームしたが、どうも日本のドライクリーニング液とか選択のしかたとの相性の問題もあるように思い、当方もクリーニング屋を変更したら収まったように思う。

 更に言うと、肩パッドを排したアンコン仕立とか、裏地を全面的に抜いたひとえ、なんていうのはやっぱり得意ではない。肩パッドはどうしても抜けないようで、薄くはなったが入っている。しかし、一度肩パッドを極力薄くひとえで仕立ててもらったトラベルジャケットは、度重なる海外出張での荒い扱いにも耐えている。良いのはコンパクトにバッグに収まることで、持ち運んでも苦にならず重宝している。

 まあ最高を求めるという人には向かないけれど、スーツはサラリーマンの消耗品でありながら、ある意味自分表現の手段でもあるわけなんで、こういうコストパフォーマンスの高いテイラーメイドっていうのは必要と思う。自分にとってサザンメイドの魅力って言うのは、そういう「コスパ」というプラクティカルな部分と、あのクルンテープ・天使の都という異名をとる不思議な魅力の街と結びついたエモーショナルな部分のミクスチュアかな。

Copyright BigKat2009

ホーチミンのシャツ

今週のホーチミンは実は3か月ぶりの出張で、まじめに久しぶりという感じがした。
ホーチミン市内も上海地区と同じようにどんどんと開発が進んでいるが、中国なんかと違うところはフランス時代からの街並みが残っていて、それを残そうという雰囲気が感じられるところ。土地収用するにしても、一時期の中国みたいに2週間前に催告して有無を言わさず…ではなく、あるいていどコンセンサスを得つつというのがベトナム流らしいからそうなのかもしれない。

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まあ歩ける範囲は大体決まっているので、1~2時間の自由時間でうろうろする範囲はフランス統治時代に設計された、なんだかアジアらしくない街並みだ。その昔開高健が泊まっていたというマジェスティックホテルとか、黄色に塗られたコロニアル風の建物を見ていると、なんだかちょっと時代が戻ったように思う。

ホーチミンの中心部のホテルに泊まっていると、まあ徒歩で大体のスポットには行ける。ドンコイ通りやパスター通り、レ・ロイ通りは商店街であって、間口の狭いベトナムの建物はどこもかしこも何かしら物を売る商店とかカフェとかになっている。

そのドンコイ通りにラッキープラザという小さな商業ビルがあって、そこにも上野のアメ横センタービル風にいくつも小さなテナントが入っている。
中にはロシアンマーケットなんつー、社会主義系の香りのする店もあり、またこのくそ暑いホーチミンでなぜ?のダウンジャケットなんかの重衣料の店があったりする。

今回はその中の1軒、LinhSilk(リン・シルク)でワイシャツをオーダーしてみた。
ホーチミンは女性にとってはオーダー天国であって、アオザイはともかく、ブラウスやらスカートやら、日本語で対応してくれる店もあって、刺繍なんかも入れ放題…というわけであるが、男性は余り用がない店が多い。確かにシルク製品の店には男性用スーツも展示してあって、オーダーは可能だろうが、展示してあるスーツはちょっと一昔前の雰囲気を醸し出しているものが多い(要はラペルの形とかちょい古臭い)。

チャイナタウンであるチョロンにあるアンドン市場は布地マーケットなんで、ここには紳士服地も山ほど売っており、おばちゃんが「仕立てていくら!」と交渉してくるが、それもまあ不安じゃね。
んで、ワイシャツくらいはと思ってもなかなかそういう店が見つけられない。
ところがリン・シルクはリネンとコットンのシャツを吊るしで売っており、以前スタンドカラーのシャツを買ったらまあまあいい感じだったので、店番のお姐さん(といっても20歳半ば)に聞くと「24時間でオーダーできるわよ」ということなので、今回デザインスケッチを持ち込んでみた。店自体はこぎれいなブティック風だが、場所が雑居ビルの2階なんで敷居は高くない。

選べる生地はコットンが30種類くらいでリネンが20種類くらい。ビジネス用途だと色が限られるのでその半分くらいか。値段はコットンが28ドル、リネンが25ドルだという。え?コットンのほうが高いの?と聞くと、「これはイタリア製の生地だから高いのよ」とのこと。ホンマか?ちょっと値切ってコットンx2、リネンx1で合計75ドル。ホテルまでのデリバリー込みの値段だ。ボディは全部一緒のデザインでポケットだけ遊んでみてウェルトポケットにして、襟の形をワイド・ラウンド・ボタンダウンと3種類にしてみた。価格交渉妥結後にお姐さんが襟周り、B・W・H、肩幅、袖丈、上腕の太さを測っておしまい。

翌日の仕上がりは、まあOK。細かいことを言うとラウンドカラーが全然ラウンドじゃなくて普通のカラーになっていたことくらい。縫製はわりときちんと地道になってますな。ホンマにイタリアか?の生地は意外によくて、結構パリッとした仕上がり。ただ、生地で見るのと実際のシャツで見るのは印象がちょっと違ってくるので、夏用にと思った1着が秋冬仕様になっちまった(生地が思ったより厚かった)。これは自分が悪いんだけど。全体見るとどっかの町工場というか自宅のミシンでカタカタ縫われたんだろうなあ。3着のうちの1着は店のブランドタグをつけ忘れていたりして、ちょっとおまぬけ。しかしいい感じ。こういうところもちょっとコロニアルな気分ですな。
Copyright BigKat2009

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