念願のチタンロードバイク Lynskey R440
いよいよメタルバイクの最高峰、チタニウムロードバイクデビュー。
ベトナム時代から、元々海外単身赴任が終わったら「自分へのご褒美」でいいロードバイクを買おう、と思っていた。「良いロードバイク」と言うと、本当に上を見るときりがないんだけど、自分が納得できる値段と仕様で、ということかな。
ところがベトナム赴任が終わったらそのままインド赴任…になってしまったので、この構想は実現されないままお預けになってしまった。
↑Made in Tennessee USAと誇らしげなシートチューブのロゴ。
懐かしの三ツ星マークですな。
そして1年半、晴れて?帰国が決まり、帰任のごたごたの合間を縫って、ロードバイクの発注作業をすることになった。引っ越しは面倒くさいけど、新車の仕様で悩むのはうれしい悲鳴だね。
もともと「次に買うのはチタン製、しかもテネシー州産」と決めていた。 というのも、テネシーにはLiteSpeedというチタン製のフレームを作る有名なメーカーがあり、Vanderbiltの同級生が勧めてくれていたのだ。となると、 LiteSpeednoフラッグシップモデルであるArchonT1、ということになるのだけど、どういうわけか最近のLiteSpeedも時流には逆らえず、チタンモデルよりもカーボンモデルに注力しているみたいな感じがある。
↑送られてきたフレームセットと、Wiggleで別買いしたカンパ/アテナのクランクセット。それにジルベルソーのサドル。ちなみにヘッドセットもCane Creekをリンスキーで手配。ちなみにサイズは身長170cm/股下80cmで「S」。
それではどうする、と考えるとMOOTSがあるがあれはテネシー州ではない…。 と思ったら、LiteSpeedの創業家であるリンスキーファミリーが、やっぱりチャタヌーガでまたもやチタンバイクの製作を始めているらしい。多分事業譲渡の後の競業避止期間が終わったんだろうなあ。
http://www.lynskeyperformance.com/
ウェブサイトを見てみると、流石に本家の意地なのか「こんな加工技術も持ってまっせ」とひけらかす、ダウンチューブをらせん状に加工したヘリックスなんてモデルもある。要するにビジュアル系的な派手さ。
これは趣味じゃないなあと、探してみると、Archonと良く似たR400番台がなかなかかっこいい。スロープしたトップチューブとダウンチューブ がひし形断面で、ヘッドチューブのところでボリューム満点に接合されているタイプだ。 実用一点張りのモデルに見えるが、チタンバイクはギチギチのロードレース用、という位置づけではないので、シートステーになんとなくへリックス風のらせん加工が入ったりしている。またリアエンドにリンスキーの紋章の三つ葉のクローバーの型抜きがあったり、とデコラティブなところがある。ちなみにクローバーはアイリッシュ系の象徴で、リンスキー家もアイルランド系の移民ってことかな。
↑デコラティブなエンド周り。シートステーのらせん加工は良く見ないとわからないくらい。でも。ハブ上の三つ葉のクローバーはリンスキー家の家紋。 今年から11速化したアルテグラ6800系のリアディレーラーはなかなかすごい。
ようし、これにしよう、と決心してリンスキー・パフォーマンス社に見積もり依頼のメールを出す。
何といってもフレームだけで5、000ドルを超える高額品の注文だから、慎重にしないとね。自宅にある以前から乗っているブリヂストン/アンカーネオコッ トのフレームサイズは測ってあるので、それも同封してサイズのコンサルテーション頼んでみた。
2014年モデルはR450という型番だけど、リンスキーの担当者が勧めてきたのは13年モデルのR440。520サイズ(Sサイズ)が1本残ってるの で、安くしたげるよと言う。R450と仕様はほとんど同じだけど、R450がPF30のBBがスレッド式+ヘッドパーツが上下異径ではなく、1・1/8の 普通のオーバーサイズ、という違いがある。 PF30の評判がイマイチだったこともあり、しかも35%OFF(!)というお得な価格に引きずられて、R440にすることにした。
ちなみにリンスキーは いつでも35%位のディスカウントのオファーはしてるみたいで、自分が特別というわけではない。 しかし、合計で3,500ドルを超えないと割引率が高くならないので、ここを先途と、リンスキーオリジナルのチタン製ステムとシートピラーも付けた。追加パーツを頼んだ方が安くなるという不思議な価格設定だ。
勿論カーボンフォークもオリジナル(と言っても多分EASTON製)を選択。スパルタンな感じのストレートフォークも選べるが、自分はややクラシックなスタイルにしたかったので、コンベンショナルなカーブのあるタイプにした。 フレームだけなら即納できるということだったが、結局ステムの製作が遅れたということで納期は1月かかり、12月のクリスマス後に大きな段ボールで届いた。
↑結構デカいリンスキーのヘッドバッジ。バイクフライデーもそうだけど、アメリカ系のビルダーはこういうちゃんとしたヘッドバッジを重んじる傾向があるよねここにもクローバー。ヘッドチューブに直付けのチタン製ワイヤー受けにはアルミ製のアジャスターがあらかじめセットされてます。
アメリカ製のヘビーウェイトのカードボードの箱開けてみると、予想通りのチタンの梨地(インダストリアルミルフィニッシュ)に、白い文字でLYNSKEYとロゴが入り、シートチューブの上には MADE IN TENNESSEEの誇らしげな三つ星マーク(テネシー州章だ!)。シートステイにはDavid Lynskeyのサインも入ってる。
評判通りの溶接のきれいさで、1mmくらいの波型の溶接痕が綺麗に並んでいる。 びっくりしたのは、このフレームは本当に無塗装、ということで、裸のチタン表面にデカールが乗っかっているだけ。 「チタンは錆びないので無塗装がツウの選択」ってことなんだろうけど、ちょっと驚いた。この辺、速度記録のために戦闘機の表面塗装を落とす、戦闘機のストリップダウン実験機体を彷彿とさせるね。
↑皆さんのご要望の多い、溶接シーム。これはハンガー周りの複雑な形状。
↑シートステイ集合部。銀のカーボン柄のはケーブルの擦れ止めのダイノックシート。
↑ステム横のリンスキーのロゴ。サンドブラストで刻印した模様ですな。ここも溶接痕に注目。
↑リアブレーキ周り。アルテグラです。ブリッジの中央にもクローバーの刻印が。
結局表面の保護のため2液混合式の透明なウレタンでコーティングしたが、チタンの特有の色合いが素晴らしい。梨地ではなくて、ポリッシュ仕上げでピカピカにもできるが、チタンの肌合いを楽しむにはこっちの方が良いと思う。安いしね(笑)。 ハンドルステムとシートピラーも同じ仕上げだけど、ステムは先端が広がった、いかにもゴツイ印象。側面のリンスキーの文字はデカールだけど、ヘッド部分はヘッド マークと同じ紋章が「刻印」されている。重量感のある見た目とは裏腹に、手に持ってみると、見た目を裏切る妙な軽さがあるのがチタンか。 フォークにも同じ紋章とロゴマークがあるが、全体として見ると全然派手じゃないところがチタンバイクの良いところ。勿論ギンギンにレースカラーにすることもできるんだけど、多分90%のユーザーがチタンの素地を選ぶと思う。
↑NC加工で彫り込まれたリンスキーのインシグニア。このステムのカタマリ感がたまんないッスね。
フレームを眺めていても仕方がないので、組み立てに出すことにする。 フレームを持ちこんで部品を組み立ててくれるショップで手配してもらう、という方式を考えていて、幸いなことに自宅から一番近い「オッティモ柏」のS店長が引き受けてくれることになった。
http://lottimo.com/
コンポーネントを何にするか悩むところ。
いっそのこと全部カンパで!とか妄想するけど、上位機種は高すぎて手が出ない。貧乏性なもので、どうしてもコストパフォーマンスが気になるんだよなあ。同じ性能なら半額以下でシマノで揃うのが世の定め。何れにしてもカンパニョーロは高すぎる。
コンポーネントを何にするか悩むところ。
いっそのこと全部カンパで!とか妄想するけど、上位機種は高すぎて手が出ない。貧乏性なもので、どうしてもコストパフォーマンスが気になるんだよなあ。同じ性能なら半額以下でシマノで揃うのが世の定め。何れにしてもカンパニョーロは高すぎる。
丁度、シマノの二番目のコンポセット、アルテグラが11速化して発売になったばかりだったので、この6800系を使うことに決定。提灯記事かもしれないが評判も上々だ。ところが、フラッグシップモデルのデュラエースのモデルチェンジのコンセプトを引き継いで、クランクのデザインが5アームから4アームになり、雰囲気ががらりと変わってしまった。どーもシマノのクランクのデザインは気に入らない。クランク+チェーンリングはバイクの顔だからねえ。 そこで、クランクセットのみカンパの中位グレード、「アテナ」のカーボンクランクモデルにすることにした。色はダークグレーと黒で統一する方針。日本で買うといくらなのかわからないけど、これまた丁度Wiggleで割引 のアイテムがあった。メンテ面でちょっとばかし評判の悪い、パワートルク仕様だ。でも、カーボンクランクの質感は素晴らしく、チェーンリングも黒とか銀ではな く、チタンカラーをちょっと暗くしたグレーで、色合いもぴったり。勿論5アームのクラシックなデザインを踏襲している。 あと、ホイールもコスパ最強と噂の新型アルテグラ。これはラージフランジというこの手のバイク用ホイールには珍しい仕様、というデザイン的な部分もあった。ラージフランジ好きなのよ(笑)。
↑向うが見える、「モロズッポヌケ」のアテナのクランク。メンテが面倒くさいと評判だけど、流石にかっこいい。
こういう基本条件で、細かいところはS店長に丸投げ?してしまったが、流石オッティモ、2週間で仕上がった。いろいろ足らないデータとかもあったと思うけど、上手いことまとめてくれたと思う。相談を受けたのは唯一ステアリングコラムの切断長。調整用に少し長めにしようかと思ったが、アンカーRNC7の実績もあるし、21cmでバッサリ切ってもらった。それにしても、持ち込み組み立てなんてあんまり儲からないパターンでしっかりやってもらってすみませんね、店長。
ベースカラーはフレームのチタン。それにカーボンブラックのフォークとコンポーネント類、それに白いバーテープという非彩色のグラデーション。タイヤもついでに白いサイドウオールのミシェランPRO4サービスコースにしてみた。発注の際に選べるフレームのロゴを黒ではなくて白にしたのはアクセントカラーを白にするという意図があったから。唯一の違いはサドルだけど、レザーのサドルを使うことは既定路線だったので、ジルベルソーのナチュラルブラウンを入れた。結果としてあんまり邪魔してないので良しとしよう。
↑さあて、仕上がったリンスキー・パフォーマンスR440。チタン無垢だとカラーリング的にはどう転んでも大人し目にしかならない。でもま上品でしょ?
↑過去事故った身には必須のインラインブレーキレバーを組み込んだコクピット周り。流石にケーブル取り回しには工夫が要りますな。フレーム直付けのアウター受けのアジャスタも付属してます。ちなみにインラインレバーは後でカーボン製のTRPのに変更してます。
↑ジルベルソーのガリビエ・チタンモデル。ブルックスもチタンレールはあるけど、ここまで軽くないし、デザインもロードにはこっちの方がフィットすると思う。革サドルにしては機能的なデザインも先進的。
シートピラーはリンスキーのオリジナル。もちろんこいつもチタン製。なんだかいい感じの配色、と思ったら彩度が似てる。要は温かいベージュ。
ちなみにこのジルベルソーのサドルはチタンレールにプラスティックのベースが乗っかっており、ボルトで皮革製のシート部分が外せるなど、新世代のレザーサドルになっている。 というわけでとりあえず仕上がった!
アメリカ人の自転車友達に写真を送ったら、「シックなまとまりで良い感じ!」とコメント貰って、もー手前味噌・自画自賛ですな(^o^)。
↑ライド前に、咲き始めたゴデヂアの花の前で記念撮影。
BigKat 2014 All Rignts Reserved
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投稿: グランドセイコーコピー | 2021年11月25日 (木) 04時21分